読書チェックイン+二十日目+『蘆の花ざわめく』+読書ノート
学術回廊の前で、ゴミ袋が風に舞い上がり、ぐんぐんと高く昇っていった。九万里もあっただろうか。今日は一日中、そのゴミ袋のことを考えていた。それで夜になって、『蘆の花ざわめく』の中の「凧を揚げる」をめくって読んだ。わざわざ探したのだ。探す前には、この本に空を飛ぶものが書かれているかどうかも知らなかった。というのも、私がもっと語りたかったのはこのゴミ袋であり、このゴミ袋が私に深く触れたからだ。
朝に見たあのゴミ袋は、あれほど自由だった。風に乗ってひらひらと舞い、バレエのようでもあり、また絶妙な武功のようでもあった。風の韻律に従いながら、風の力をほどいていく。風の力を借りながら、自らの優美さをあらわす。自らの優美さを成しながら、風の来し方行く末を恨まない。風を御して進み、形に使役されず、無形へと化し、自然に則り、その中に道がある。太極のように、陰陽がその内を流れている。
作者の心の中では、故郷の凧は濰坊の凧よりも美しく、いっそう情趣がある。私の心の中のゴミ袋は、作者の凧よりさらに千万倍も美しい。作者の凧は、どれほど美しくても凧であり、自由ではない。私の目に映るゴミ袋は、ただゴミ袋である。それは人に捨てられ、それでもひとり楽しんでいる。風が来れば起こされ、風が湧けば旋回し、風が疾ければそれに沿い、風が緩ければそれに随い、風が去れば落ちる。急がず緩まず、急ぎ急ぎ、緩み緩む。

