宇宙は単に「もの」からできているわけではありません。十分に深く、粒子という層の向こうまで見ていくと、そこには場があります。正確には量子場です。海の動きを形づくる底流のように、これらの場は私たちの宇宙における粒子の振る舞いを決定しています。
これは詩的な比喩にとどまりません。量子場理論(QFT)の背骨そのものです。ここでは、Quantum Field Theory for the Gifted Amateur の例1.5に出てくる、単純ながら示唆に富む計算を詳しく見ていきます。
舞台設定:ラグランジアンから作用へ
まず、ラグランジアン密度と作用という二つの中心的な考え方が必要です。ラグランジアン密度は $mathcal{L}$ で表され、場のダイナミクスを局所的に記録するための道具です。これは場、その微分、そして質量や結合定数のようなパラメータから作られます。
作用は $S$ で表され、時空全体にわたるダイナミクスを要約します。
停留作用の原理によれば、物理的な場の配置とは、場を小さく変化させても作用が一次の範囲で変化しないような配置です。ここから場のオイラー=ラグランジュ方程式が導かれます。
共変ベクトルと反変ベクトル
相対論的な記法では、添字が重要です。共変ベクトルは $A_mu$ のように下付き添字を使い、反変ベクトルは $A^mu$ のように上付き添字を使います。この二つは計量テンソルによって関係づけられます。
同じ考え方は微分にも適用されます。時空座標 $x^mu$ に関する微分を $partial_mu$ と書き、計量を使って添字を上げます。
この簡潔な記法によって、ローレンツ不変な式、すなわちローレンツ変換の下で形が保たれる式を書くことができます。
例1.5:スカラー場
例1.5では、自由な実スカラー場のラグランジアン密度を考えます。
より明示的に書くと、運動項は次の意味です。
ここで $phi(x)$ はスカラー場です。つまり、時空の各点に値を割り当てる関数です。$partial_muphi$ という対象は、$mu$ 番目の時空座標に関する $phi$ の偏微分です。パラメータ $m$ は場の励起の質量を表します。
場のオイラー=ラグランジュ方程式は
このラグランジアン密度について、第一項は
また $partial_muphi$ に関する微分は
これらをオイラー=ラグランジュ方程式に代入すると、
同値に、
ただし
これはクライン=ゴルドン方程式です。自由な相対論的スカラー場が時空の中でどのように発展するかを記述します。計量の符号規約によって正確な符号は変わることがありますが、安定した方法は常に同じです。ラグランジアン密度を書き、場のオイラー=ラグランジュ方程式を適用し、上げた添字と下げた添字を一貫して追跡することです。
なぜこれが重要なのか
この小さな例には、QFTに必要な基本的作法がいくつも含まれています。ローレンツ不変なラグランジアンを書くこと、作用を変分すること、そして場の運動方程式を導くことです。スカラー場は考えられる最も単純な場の一つですが、この方法はより複雑な理論にもそのまま拡張できます。
この意味で、例1.5は単なる形式的な演習ではありません。現代物理学において粒子と相互作用を記述するための機構へ向かう第一歩です。作用が分かれば、ダイナミクスは簡潔な変分原理から従います。
この計算の美しさは、$mathcal{L}$ の短い式を物理的な運動方程式へと変換する点にあります。それこそが量子場理論の中心的な動きの一つです。宇宙は孤立した粒子だけによって記述されるのではなく、対称性、変分、時空という言語でダイナミクスが書かれる場によって記述されるのです。
